プレートフィンチューブ式熱交換器
伝熱管にフィンと呼ばれる0.2mm~0.3mmの薄板を専用のプレス機にて圧入し取り付けたものです。
エアコン室外機から見える熱交換器もこれに属します。
フィンの取り付けピッチは2mm~3mm程度となりますので、小さなスペースにより多くの伝熱面積を取ることが出来ます。
蒸気や液体をチューブ内に通し、管外は空気等の気体を通す専用の熱交換器です。
液体-気体のような組み合わせで、各々の境膜伝熱係数の差が大の場合に推奨出来る型式です。
これとは、反対に「液体同士」や「気体同士」の熱交換には向いておりません。
またその構造上、シェルやヘッダーが角型となる為にあまり高圧流体、高圧ガスには推奨出来ません。
フィンと伝熱管とは、溶接接合ではないため、高温~低温の繰り返しによる熱影響でフィンの緩みが出る場合があり、使用条件においては注意が必要です。
選定上のワンポイントアドバイス
通風エリア寸法の決め方
通過風速が1.5m/sec~4.0m/secにおさまるように決定して下さい。
風速が遅すぎると効率が悪くなり、速すぎるとフィンの片寄り等の懸念があります。
送風機の静圧が決まっている場合は事前にお知らせ頂けましたら、圧損を考慮したうえで選定させて頂きます。
またガス冷却の場合、凝縮が伴う場合にはミストの飛散が生じる為、風速を2.2m/sec以下にして下さい。
設置状況により寸法等の制約があり難しい場合はデミスターを設ける事も可能ですのでお申し付け下さい。
計算例
風量 | 150N㎥/min |
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入口空気 | 0℃ |
出口空気温度 | 100℃ |
エレメント有効長 | 1000mm |
エレメント有効高 | 900mm |
エレメント内平均風速 |
𝑉=Q÷𝑇/(𝑇+𝑇(𝑎𝑣𝑒))÷(60×A) 𝑉=150÷273/(273+50)÷(60×0.9″)”
=3.3 m/sec
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推奨使用温度 | 0℃~350℃ |
推奨使用圧力 | 0.2MPa(G)程度まで(ガス側) |
使用材質 | 伝熱管サイズ |
鋼管 10A ステンレス鋼管 10A 銅管 φ15.88 |
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伝熱管材質 | |
SGP、STPG370、STB340 SUS304、SUS304L、SUS316、SUS316L 銅管(C1220T) |
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フィン材質 | |
アルミフィン、鋼フィン、SUSフィン、銅フィン | |
最大製作可能寸法 | エレメント有効長 |
2400mmまで | |
エレメント有効段数 | |
40段 | |
※これより大きなサイズも組み合わせによって可能ですのでご相談下さい。 | |
管側流体 |
飽和蒸気 冷水 ブライン(ナイブラインZ-1等) 熱媒体油(バーレルサーム等) 冷媒ガス |